派遣・契約社員から正社員になる 待遇改善か転職か

紹介予定派遣

従来、派遣の仕事は一定期間の雇用契約に基づく仕事を終えてその企業と雇用関係が終了します。その後、転職(派遣会社で別の仕事の紹介を受ける)か、企業側の求めにより同じ会社で契約を更新するかのどちらかです。もちろん契約満了後にしばらく仕事をしないという選択も可能です。派遣社員は、好きな仕事・労働条件により仕事を選べる自由度が大きいのです。しかし処遇や安定という面で不安や不満を感じる人が多く、派遣から正社員になりたいと思う人も増えてきました。紹介予定派遣制度とは、正社員になることを前提に当初は派遣社員として働き、一定期間経過後に、派遣社員と企業側双方で直接契約をむすび晴れて正社員になるというものです。これによって従来、おきがちであった相性の悪さや話が違うといったミスマッチを防ぐことが出来るため、相互にメリットのある制度であるといえます。

Aさんは、以前の会社で派遣社員として働いていたとき、上司から正社員にならないかとの打診がありましたが、いまひとつ会社の雰囲気になじめず断った経験があります。安定を求めていたAさんでしたが、いまひとつ1歩踏み出せませんでした。その後、Aさんはこの制度を利用して派遣から正社員になりました。あらかじめ正社員になることが前提の派遣なのでしっかり仕事と企業を知ることができたのです。